2018
10
15
ヤマトモンシデムシ同定
野田市産のヤマトモンシデムシです。
大型で、美しい甲虫です。
ぱっと見、いつものヨツボシモンシデムシと違うぞ!?と感じたのですが、じゃ、どこがどう違うの?ってことで、近縁のモンシデムシ類の同定ポイントを確認してみました。
・触角の先端の色
先端3節が橙色を帯びる
・額(複眼の間)に赤斑が無い
・後脛節が明確に湾曲している
・上翅褐色帯に黒斑(点)が見られない
・上翅褐色帯は会合線に届かず、後部は翅端に届かない
ことからヤマトモンシデムシと判断しました。
(ご近所なら、黒斑が無くて後脛節が湾曲してたらヤマトなんですけど)
上翅に褐色帯を持つモンシデムシの特徴
★カラフトマエモンシデムシ、★マエモンシデムシ
後枝脛節は湾曲しない・額に赤斑がある
★ネパールモンシデムシ
上翅褐色帯に黒斑がある・本州には分布しない
褐色帯は会合線と翅端に届かない
★ヨツボシモンシデムシ(関東近郊では最も普通?)
上翅褐色帯に黒斑がある
褐色帯は会合線、翅端に届く
★ヒメモンシデムシ
触角先端1節のみ橙色を帯びる
小型で細長い
★ヒロオビモンシデムシ
褐色帯は幅広く、会合線に届く
褐色帯は変異が広く、北海道産では翅端に届かないが、
本州以西産では届くことが多い
★ツノグロモンシデムシ
触角は先端まで黒色
翅端側の上翅褐色帯は黒色で囲まれていて、側縁部は黒
2018/10/15 (Mon.) Comment(2) 鞘翅目/甲虫
だんちょうさま
ご覧いただきありがとうございます。
案外具体的な同定ポイントって説明しにくかったり、初見や出会いの少ない虫では忘れてしまったりするので、備忘のためにも残しておくようにしています。
takao_bw URL 2018/10/20 (Sat.) 22:11 edit